2009年9月28日月曜日

"Surrogates"「サロゲート」

「サロゲート」という映画を観ました。SFで、グラフィック・ノベルが原作だそうです。主演は、ブルース・ウィリス。監督は、「ターミネーター3」「ハンコック」のジョナサン・モストウ。

近未来、ロボットと神経を接続して、遠隔操作で自由に操る技術が開発されたため、人々は喜んで日々の生活を自分の「代役」、もしくはアバターであるロボットに肩代わりさせ、自分は日がな一日、歯医者さんの診察台みたいな椅子に座って自宅にこもっているようになりました。すでに人類の99%がそういう生き方を選び、街行く人々はロボットばかり。生身で暮らす道を選んだ人々は、サロゲート・ロボットたちを「人形」と呼んで忌み嫌い、「予言者」と名乗るリーダーのもと、隔離地域で細々と共同生活をしています。ある日、ロボットの殺人事件が起き、操作していたオペレーターごと死んでしまいます。これは起きてはならない事態で、警察はパニックを防ぐために極秘で調査を進めます。任務に当たるのは、サロゲート版ブルース・ウィリスと相棒のラダ・ミッチェル。

サロゲートのウィリスは、金髪のかつらで、お肌もスベスベ(毛穴もシミもシワもなく、すごい厚塗り&特殊メイクなのか、もしくは「ウルトラバイオレット」みたいにデジタル修正しているのかな?)、スラリとして服装もパリッとしています。最も、町中のどこを見渡しも、そんな人々ばかりです。ここでひとつ疑問。どんな外見のロボットを選んでもいいので、たとえばふるいつきたくなるような美女が、実は中年の冴えないおっさんだった、ということも、映画の中ではあるのですが、ウィルスのように、自分のフォトショップ加工版みたいな姿を選ぶ人も多いみたいです。そういう人はナルシストなんだろうか? やはりアイディンティティの問題だろうか? でもさ、案外、結構同じ顔がたくさん歩き回る結果になるんじゃないの? 女はスーパーモデルとか、人気の女優さんとかにそっくりなロボットを選び、男はスポーツ選手のロボットを選ぶとかさ。アンジェリーナ・ジョリーそっくりのレジ打ちのおばさんとか、マイケル・ジョーダンそっくりのタクシーの運ちゃんとかが、街に溢れたりしないのかなぁ。そもそも、すごい運動能力が手に入るんだから、みんな大人しく会社員とか地味にやってないで、ロッククライミングしたりサーフィンしたり宇宙に行ったりしないのかな? いや、ロボット代を払うために働かなきゃいけないのか…。本体がトイレに行きたくなった時はどうするのかな? 椅子に座ったまま用を足すようになっているのかな、それとも突然ロボットが止まって、その間トイレに行くんだろうか。そうか、ロボットをトイレに行かせて、その間自分もトイレに行くのかな。ロボットの視覚を通して物事を見れるようになっているようだけど、事故で胴体が千切れたりしても痛みは感じないようになっているらしい。でも男女でいちゃついたりはしているから、触覚や性感は感じられるらしい。でなければ、サロゲートを選ぶ意味がないものね。まあ飲み食いはだけは生身でするんだろうけど。というと、外食は100%なくなるのね。デートはどうするんだ……なんて細かい疑問に観客が悩まされないように、システムの説明は、最初の2,3分で、大急ぎで流しちゃってるところがカワイイです。

サロゲートシステムの生みの親の科学者を、ジェームズ・クロムウェルが演じており、テクノロジー化の進んだ世界の描写も、青と白と黒が基調で、「アイ、ロボット」っぽいです。あと、ウィリスの奥さんとかが、「ステップフォード・ワイフ」を想起させました。でもいくつかレビューを読んでみると、「ブレードランナー」や「マトリックス」を引き合いに出している人が多かったです。

かなり大ざっぱな設定だけど、自分だったらどうするか(サロゲートシステムを受け入れるか拒否するか)とか、セルフイメージの問題とか、ネット中毒問題とか、考えると面白いです。この映画のスタッフたちの思い描く、若く美しい人々の世界は、白人か黒人しかいないみたいだったのが、なんか本音でてるなぁ、みたいな感じでした。

バーチャル・リアリティの世界が現実化した、みたいなテーマの、同じような映画「Gamer」も観たかったのですが、サンタクルーズでやっていなくて、まだ観れていません。レビューが非常に悪くて、それに比べると「サロゲート」はまあ評価されている方かな。

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