2009年10月27日火曜日

「ピクサー週間inSC」その3:"Making Movies is Hard Fun: Building Tools for Telling Stories" by Michael B. Johnson

10月22日 "Making Movies is Hard Fun: Building Tools for Telling Stories" 



Michael B. Johnson氏は、ピクサーのMoving Pictures Groupという、プリプロダクション過程で使うツールを開発する部門の責任者です。

彼らの作ったツールには、例えば、アニメーターが作成したCGの1場面に、監督が直接修正ガイドを書きこめるペンタブレットなどがあります。



この人のお話はとっても愉快でした。たとえば、「ピクサー」という社名の由来について疑問に思った彼が、同僚の何人かに尋ねて、最後に社長のエド・キャットムルに聞いたら、ピクセルがどーのこーのと、説明してくれたのだけど、それは彼が他の人から聞いたのと違う、と別バージョーン(ヨーダが住んでた惑星ダゴバの星の名前)を話したら、「That's much better, use it! (そっちの方が面白いから、そっちに決定!)」と言われた逸話とか。それから敷衍して、つまり、ピクサーは「ディスカバリーチャンネルでもヒストリー・チャンネルでもないんだから、真実を語る必要はなく、いかに面白いストーリーを語るかが使命なのだ」と、面白く伝えてくれます。

ピクサーの特徴は、みんな仲良くて、誰もが(テクノロジー畑のジョンソンも含め)映画が好きな、film makerということ、そして(producer drivenなハリウッドに対して)director driven studioだということだそうです。ピクサーのスタジオ内の写真をちょっと見せてくれたのですが、毎週月曜日はバトミントンしたり、音楽的素養のあるスタッフがライブをしたり、それはもう職場としては理想的な環境(UCSCではスケボー禁止と聞いて、ジョンションは「なんてファシストな大学なんだ!」って言ってました)で、なんとバーまであります。仲がいい秘訣はバーでしょうか(^_^;)。

ジョンソン氏は、前日のヘンネ氏同様、パイプラインのパート毎の行程を説明してくれました。ダブってるところもちょっとありますが、視点が違うのでそれぞれ有益です。ヘンネ氏も触れていた、アート部門で行っている「カラー・スクリプト」(映画に出てくる全場面のカラーパレットを、順番に並べていく)という方式は、実写映画を作る際でも、映画のペース配分に非常に役に立つと、勧めていました。

すごく印象的だったエピソードは、「トイ・ストーリー」で、バズに涙を流させたい場面があったのだけれど、問題は、プラスチック製のおもちゃは流せないこと。そこで、映画「冷血」をヒントに、解決策を思いついたのだそうです。「トイ・ストーリー」みたいなCGアニメが、「冷血」みたいな映画を引用しているなんて、意表をつかれます。

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