2010年4月2日金曜日

"How to Train Your Dragon"「ヒックとドラゴン」

300年間ドラゴンと戦ってきたバイキング一族の少年と、1匹のドラゴンとの友情を描くCGアニメーションです。

ドラゴンに乗って空を飛び回るシーンは、「『アバター』が嫉妬するほど」と形容されるほどの出来で、これは確かに3D上映版で観ないともったいないです。



少年の名前はHiccup(ヒカップ、しゃっくり。日本版では「ヒック」に変えています)。勇ましい族長の一人息子ながら、ドラゴンをぶっ殺す相手としてしか見ていない村人たちに隠れてこっそり、傷ついて飛べなくなったドラゴンと友情をはぐくんでいきます。そのドラゴン(toothless、歯なし。歯が出たりひっこんだりする)は、何を隠そう戦闘のときにヒカップが放った飛び道具で尾翼の左側をなくし、バランスを失って飛べなくなったのですが、族長の息子のたしなみ(?)として鍛冶が得意なヒカップは、人工の尾翼を付けてやり、改良を重ねながら、トゥースレスにまたがったヒカップが手綱よろしく足でコントロールできるようにまでなります。

もちろんすぐに仲良くなるわけではなく、最初はお互い恐れと警戒心でいっぱいなのですが、時間をかけて少しずつ慣れていく様子が、村でのドラゴン退治トレーニングの日々と交互に描かれていきます。ここが映画のキモになるわけですが、丁寧に、かつ興味深く演出してあって、観客の気持ちをガッチリつかんでくれるので、後は失速することなく、ヒカップとトゥースレスと一緒に空を駆け巡る疾走感を、心おきなくエンジョイできます。

ドラゴンを自由に操るヒカップ少年の姿が、いつしかメーヴェを駆るナウシカと重なります(ポスターはゲド戦記みたいですが)。ナウシカも、人間に畏れ嫌われていたオームの真価を、ただひとり見抜く類い希な観察力の持ち主でした。トゥースレスの顔はなんだかポケモンのキャラみたいでイマイチですが、実はNight Furyと名付けられた、非常に強力で稀少な種で、ヒカップは、はぐれドラゴンのトゥースと自分を重ねているらしく、仲間の少女に尋ねられたとき、「トゥースの中に自分を見るんだ」と答えます。このセリフ、最後に効いてきます。

トーンは全体に明るいコメディタッチ。「敵だと思っていた相手も実はいいヤツで、こっちが攻撃したから防衛しているだけかもしれないよ」というメッセージ、少年少女に伝わるでしょうか。でも、クライマックスはやっぱり「絶対悪」を退治する話になってしまっていて、作品自体がテーマを裏切っているのが、惜しいです。

スコットランドなまりということで、ジェラルド・バトラーがヒカップの父親で族長ストイックの声を当てています。デザインが、「人形劇 三国志」の張飛にそっくり(^_^)。ヒカップの声は、数週間前に封切られた"She's Out of My League"のジェイ・バルチェルという青年で、仲間の女の子の声を「アグリー・ベティ」のアメリカ・フェレーラが演じています。族長の相棒役のクレイグ・ファーガソンは、深夜番組"Late Late Show"のホストを務めるスコットランド人の多彩な芸人なのですが、先日コリン・ファースがゲスト出演したときに、イギリス人気質とスコットランド人気質談義に華が咲いていました(^_^)。

ところで、サンタクルーズのシネコンもやっと3Dに対応してくれたので、サンノゼまで行かずに済んでよくなりました。でも、「アバター」や「アリス」の成功で、3D映画の値段はグーンと上がってしまったらしいです。上映方式や映画館で違うのでしょうか、今回はそんなには高くありませんでしたが、それでもマチネーが$11.50(通常は$7.50)、夜が$14(通常は$10)します。

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匿名 さんのコメント...

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