2010年7月4日日曜日

"The Last Airbender"「エアベンダー」

わたしは、この映画のもとになったアニメ「アバター 伝説の少年アン」(ニコロデオン製作、2005-2008年)がすごく好きでした。日本のアニメっぽい絵柄のため、最初は興味がなかったのですが、偶然放映しているところを観たら、カンフー技のアニメートがすごく華麗で、主人公達があやつる4つの気を使った闘いの表現も、とてもクリエイティブで、毎回楽しみに観るようになりました。それだけでなく、キャラクターやストーリーも、子ども向けながらよく出来ていて、単純な勧善懲悪にしないで、主人公なのに重責に堪えきれずに逃げてしまったり、ヒロインなのにどず黒い復讐心に負けそうになったり、途中から仲間となる盲目の少女は、深窓の令嬢なのにガラが悪くて好戦的でとんでもなく強かったり、敵役の青年も口ばっかりで、性格悪くて、妹より軟弱で、父王から追放されるようないいところの全くないヤツなんですが、優しい叔父だけはどんなことがあっても彼を見放さなかったりと、作画・ストーリーの両面で、日本のアニメにひけをとらないものがありました(制作は韓国のスタジオみたいです)。IMDBでの評価も、9.2/10.0と非常に高いです。なにより、主人公アンが、動物大好きなところがすごく好きでした(^_^)。ズーコ王子の、お茶をたしなむ優しい叔父の声優を、マコが当てていて、絶品だったのですが、シーズン2で惜しくも亡くなってしまいました。ちなみに火の国の王、オザイはマーク・ハミルです。

そんなわけで、「シックス・センス」のM・ナイト・シャマランが実写映画化すると聞いた時はすごく驚いたし、最初のティーザーを観た時は、主人公のアン少年を演じる子役が、ちっとも似てなくて、かわいくないし、体も硬そうでまったくカンフーの達人に見えなくて、期待よりも不安の方が、大きかったのです。でも、公開が近づき、予告編がかかり出して、アニメでお馴染みのシーンがボンボン出てくるのを目にすると、監督はもしかしてすごく原作に忠実に作ろうとしてくれてるのではないかしら、と考えを改めてどんどん期待がふくらんでいき、公開初日の1回目、劇場に愛チャリを駆ってすっ飛んでいきました。

期待に違わず、とても面白かったです。大満足! アニメの印象的なシーンをよく再現していたし、ストーリーを手堅くコンパクトにまとめていました。私はてっきり、最後まで全部やるのかと思ってたのですが、そのうち、あれ、まだ北の水の都に着かないなぁ、まだ土の国に行ってトフに出会ったり、火の国に行ってボスキャラと対決したりしなきゃ行けないのに、こんなじゃああと3時間ぐらいは必要だよう、とジリジリしていて、半分ぐらい過ぎたところでやっと気がつきました。今回はシーズン1の、「水」編だけなんですね。まぁそうだよなぁ。全部やったらすんごいダイジェストになっちゃうもんね。

アン少年も、ちゃんとかわいかったし、型も決まってました。キャスティングされてから、みっちり訓練したんだろうなぁ。偉いなぁ。ただ、主役たちが、原作アニメではアジア系だったのに、欧米系の子役たちで固めてしまったのが、どうしても違和感がありました。火の国のキャラクターたちはインド系(プリンス・ズーコは「スラムドッグ・ミリオネア」のデヴ・パテル)、その他のサブキャラや、村人などのエキストラ達はアジア系で固めているので、マーケット的に仕方がなかったのかもしれません。あと、もっとCGをバンバン使って、本作の売りであるはずの、水や火などのエレメントを駆使した派手な闘いの場面がたくさんみられるものと予想してたのですが、それはかなり抑えめでした。手書きアニメなら、紙に描くだけだからいくらでも作れるけど、CGでエフェクトつけるのはやっぱりもっと手間と経費がかかるから、やりたくても出来なかったのかしら? でもCMをバンバンうつような大作なのになぁ。そのへんは、物足りなくなかったと言えばウソになるけど、私は「クライマックスでカタルシスが得られるように、あえて小出しにしてるんだな」といい聞かせながら観てたので、それで作品の評価が下がる要素にはなりませんでした。だからこそ、続きの「土」編、「火」編を是非作って欲しいのですが、びっくりするぐらい本作への、世間の評価が悪いのが、心配です。評論家、一般ともに、すごく辛い評価です。評論家はもとのアニメを観てないから、いまいち作品世界になじめず、アニメファンは、子供が多いから、映画版独自の意図が分からず、アニメとの違いばかりが気になって、「こんなんじゃないやい」って思っちゃうのかもしれません。大人(?)の原作アニメファンである自分的には、花丸合格点ですよ~>シャマラン。だから絶対、続編、作ってね。

ところでこの作品、木曜日が公開でした。ホリデー週間の時は、「ナイト&ディ」のように、話題作を水曜日に公開するのはよくありますが、木曜日は珍しいです(7月4日の連休を控えた週でした)。

あと、本作は3Dなのですが、3Dにした効果、ゼロでした。誰なの、3Dにしようって思ったヤツは。アールデコ調の古式ゆかしいデルマー映画館で、はじめて3D上映を取り入れた記念すべき1作となり、マチネー料金は$10.50でした。

p.s. まったく気がつかなかったのですが、ソッカ役のジャクソン・ラスボーンは、この映画の前日に観た「トワイライト」シリーズの「エクリプス」で、ジョニデ演技を熱演していたジャスパー役の俳優だったんですね〜。うーむ。

P.S.2「パラノーマル・アクティビティ2」の予告編がかかってました。タイトルが出るまで、パロディだと思ってましたよ。やれやれ。

0 件のコメント: