2010年7月7日水曜日

"Micmacs"「ミックマック」

「アメリ」のジャン=ピエール・ ジュネ監督最新作で、「アメリ」の延長上にある、遊び心やアイディアいっぱいの、おもちゃ箱みたいな作品です。

ただ、問題は、主人公がアメリじゃない、つまりチャーミングな女の子じゃない点で、そのため、映画の登場人物達がどうなろうと興味が持てない、という評が散見されました。

でも、そんなことなかったです。主人公バジルはマイムが得意な気のいいおっさん。星回りが悪くて、幼い頃に父親を地雷で失くし、長じては街中で流れ弾に当たり、額に銃弾が入ったまま病院から出されます。誘われるまま、廃品置き場に住むユニークな面々の仲間に加わったバジルは、にっくき兵器製造会社の2人の社長への復讐ミッションを開始するのでした——。

みどころはもちろん、ガジェットいっぱいの画面作りと、ファンタスティックなキャラクターたちによる奇想天外な作戦。ジュネ監督は、「スパイ大作戦」の大ファンだったらしいです。郵便受けから手紙を盗み出す手口とか、愉快だったなぁ。この映画に出てくるパリの街並みはすごく不思議で、まんまスチームパンクの舞台になりそう(撮影は日本人のテツオ・ナガタ)。ちょっと塚本晋也監督に通じるものがあります。ジュネ監督だったら、川口あたりを舞台に、マジカルなお話しを作れちゃいそうです。

バジルを演じるダニー・ブーンという役者が芸達者で、彼のマイムを観てるだけでも楽しいです。三角形のプロセスチーズを、頂点部分の銀紙だけちぎって、そこからうにょーんとマヨネーズみたいにチーズを絞り出して食べる食べ方に、だんながえらく受けてました。そんな食べ方したことないけど、楽しそうだ。客席は意外にも満員で、たくさん笑いが起きていました。 

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