2010年9月30日木曜日

"Legend of the Guardians: The Owls of Ga'Hoole"「ガフールの伝説」

フクロウたちが主人公の、ファンタジー3DCGアニメーション。同じタイミングで、もう一作CGアニメーション作品も公開され、野生の狼たちのお話しのそっちもなかなか良さそうだったのですが、予告編のふくろうたちの美しさと羽毛のフワフワな描写のすばらしさで、本作の吸引力の方が強かったです。フクロウたちの顔が「ハッピー・フィート」のペンギンにどことなく似てるな、と思ったら、やっぱり同じスタジオの製作でした。


木の上の巣に住む、フクロウ一家の団らん場面で物語りがはじまります。お兄さんフクロウのソーレンが、ひよっこの妹に、伝説的な「ガフールの勇者たち」の話をしています。ソーレンは勇者たちの存在を信じてますが、兄のクラットはそんなソーレンの一途さをバカにしています。ソーレンとクラットはやっと飛べるようになる年頃で、両親の留守中、二人で飛行の練習中、地上に落ちてしまいます。地上はフクロウを狙う生き物のいる危険な場所。早くも狼(野犬?)たちに襲われかけたところへ、正体不明のフクロウが2羽現れ、ふたりをさらうようにひっつかむと、飛び去っていきます。二人を捉えたフクロウは一晩中飛び続け、たどり着いたところは、自らを"pure ones(純血団)"と名乗る、好戦的なフクロウ集団の巣窟でした。彼らは若いフクロウたちをさらっては、自分たちの一員として洗脳していたのです。クラットは喜々として戦士の一人になりますが、ソーレンは、ガフールの勇者たちを探しだし、フクロウ界の危機を知らせるために、団の隠れ家を脱出し、未知の空へとはばたいていく——。

堂々としたエピック・ファンタジー的世界観にひきこまれ、映像美に堪能しつつも、鑑賞中ずっと、「なんでフクロウ?」と、フクロウみたいに頭をかしげていたのですが、人間のいない、フクロウたちが高度に発達した異世界という設定だったのですね。なるほど。キャスリン・ラスキーの「ガフールの勇者たち」というファンタジー小説が原作だそうです。
主人公の声を当てているジム・スタージェスという俳優にはなじみがありませんが、純血団の女親分、美フクロウのナイラの声を、ヘレン・ミレンが当てていて、絶品です。リンとした、いい声してます。こんな魅力的な親分だったら、私もホイホイ手下になってしまいそう。それから、もうひとり特徴的な声で、すぐ分かるのが、エージェント・スミスこと、ヒューゴ・ウィービング。ソーレンたちの父親と、純血団のblack sheepならぬblack owlでソーレン脱出の手助けをする年寄りフクロウの2役を務めてます。キャスティング担当者も彼の声がお気に入りだったんですかね(^_^)。

「ハッピー・フィート」もそうだったけれど、本作も、ファミリー映画の範疇をはみだすカルト臭をどことなく匂わせています。フクロウたちを催眠状態にしてしまう怪しい光線とか、なんだか神がかり的な、「かもめのジョナサン」を彷彿させる飛行の奥義にソーレンが開眼する場面とか…。

一番驚いたのが、フクロウの戦闘シーンの迫力。スローモーションをたくみにとりいれて、個々の動きがハッキリ分かるので、アクション音痴な私も臨場感を多いに楽しめました。後で調べたら、監督はアニメ畑の人ではなく、「300」のザック・スナイダーでした。フクロウたちの動きはパフォーマンス・キャプチャではなく、フレーム・バイ・フレームのアニメーションだというのも気概が感じられます。ネットで見つけた記事によると、製作中に、ワーナー・ブロス側から、非常に重要なシーンを、子どもにはダーク過ぎるという理由で削除するように要請されたそうで、そのために映画全体を建て直さなければならなくて、非常に辛かったそうです。酷なことするなあ。DVDには、そのシーンが入るそうですよ。

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