2011年6月26日日曜日

"Cars 2"『カーズ2』

▲映画館にあった宣伝用ポップ
初日に行ってきました。映画館久しぶり!

夏休みだし、さぞやちびっ子でいっぱいだろうと思ったら、スカスカの肩すかし。子連れのお父さん同士が、「もっと混み混みだと思ってたよ」と話しあってました。



予告編で、ピクサーの2012年公開の次回作"Brave"がかかりました。今度の主人公は、人間の女の子です。キャラクターデザイン、丸顔でさすがのかわいさ。ディズニーの「ラプンツェル」も髪の毛が素晴らしかったけど、"Brave"のヒロイン、メリダは、透き通るような白い肌にリンゴのほっぺの丸顔を取り囲むような、くるくるのたっぷりした赤毛の巻き毛が印象的です。髪の毛のCG表現、またまた進歩してます。人肌の、光を通す性質を再現して柔らかい質感を表現するレンダリングを、SSS(subsurface scattering)というのを、MAYAクラスの生徒に教えてもらいました。アンビエント・オクルージョンとはまた違うのね…。元ピクサーの先生が教えてくれた、アニメーションに特化したMAYAクラスは先週の土曜日に終わったところです。本の翻訳仕事と重なって、超ハードだった…。でも勉強になったなぁ。このクラスの後で、CGの『アップルシード』を観たら、中割りをしていないせいで、アニメーションのなっていないカットが目につきました。

そんな手抜きとは無縁の、ピクサー映画(ゴメン、前振り長すぎですね)。うう、素晴らしかったです。今回の見どころは、なんといっても背景の素晴らしさ! 特にロンドン。どんよりした空模様と、その下に広がるクラシックな建造物の町並みがみごとに再現されて、もう、「え、これ実写背景に合成してるの!?」って、本気で疑います。私がピクサー作品の中で『レミーのレストラン』を一番好きなのは、パリの町並み(と食べ物♡)が素晴らしかったからですが、上を行ってますね、完全に。どこまで行くんだピクサー。優秀なアニメーターとプログラマーの揃ったピクサーは無敵だ。海の表現も、すごくリアルでした。

そんな素晴らしい、世界中の都市(東京、イタリア、フランス、ロンドン、)の中を、猛スピードで縦横無尽に走り回る車たち 。足で歩いたり走ったりしなくて済む分、移動のアニメート自体は、スピード感を出すことに専念できて、楽しかったんじゃないでしょうか。感情表現も基本、目と口だけだし。そして、結構セリフ量がハンパなく多いです。そこは、同じく機械が主人公の『ウォーリー』と正反対。


公開前のプロモーションで、メーター役のラリー・ザ・ケーブルガイがトークショウにいくつも出ていたので、今回の主役がメーターだということと、あとPerfumeの「ポリリズム」が使われているのは、予備知識として知っていました。私、実はパフュームの大ファンでして。もうファイルがすり切れるぐらい(すり切れません)聴いてます。是非今回をきっかけに、アメリカのiTuneで曲が買えるようにしてください! >徳間さん。LAのプレミアにも、3人組が来たそうですね! 東京のパーティ場面で、会場に流れるBGMとして使われた「ポリリズム」、アメリカ人の観客の印象に残ったかしら。会場のハイテクトイレにラリーが翻弄されるシーンで、個室の中から悲鳴を上げるラリーのカットがありますが、前の席のちびっ子が、お母さんに 「何が起きたの?」って聞いてました。何が起きたんですかね−。

ワサビ(What's up?の会話んとこ、どう訳したのかしら?)とか、マックィーンとサリーのデート場面とか、食事シーンが何度か出て来ますが、実際に食べる描写はないんですよね、さすがに(^_^)。あと、乗り物として利用している船や飛行機とも、主人公たちが会話できちゃうのが、なんとも楽しいです。乗り物同士だから。

残念だったのが、冒頭の、見慣れぬ青い車(マイケル・ケイン)がなにやらスパイ活動をしているシーンから覚えた、『カーズ』の世界にスパイ映画を持ちこむ違和感が、ずっと取れなかったところ。最後のロンドンシーンになってやっと、120%映画を楽しめました。もっと頭の柔らかい人ならすんなり入りこめたと思うんですが、そこは車が主人公なのがちょっと裏目に出た感じです。公式ホームページに行ったら、キャラクター図鑑があって、おまけキャラまで1台1台名前と設定があって、楽しいのですが、事前にこれを観ておくとよかったかもしれないですね。黒い帽子を被ったロンドンの衛兵車が好きです(^_^)。

3-D映画が大好きというラセターに敬意を表し、3−D版でみたけれど、眼鏡がうっとうしかったです。2D版で、じっくり背景美術を鑑賞し直したくなりました。
 「Entertainment Weekly」誌のオンライン記事のラセターインタビュー、本誌に掲載された記事よりも面白いですよ。その昔、シグラフで「ルクソ−ジュニア」を発表した時、ハイパーシェードのBrinでおなじみ、Brin氏がラセターのところにやってきて、どんな技術的な質問をされるのかとビクビクしていたら、「あのデスクスタンドは雄かね、雌かね?」って聞かれたんですって! 

ピクサー映画がディズニー映画と違うのは、ラセターの、子どもゴコロを忘れない、人好きのする性格ゆえでしょうし、それがピクサーの最大の武器だとは思いますが、ピクサーも、評論家も世間も、彼らのストーリーが素晴らしい、素晴らしいっていつも自慢/褒めるけど、それは違うでしょう。ピクサー映画にとって、ストーリーなんて狂言回しでしかないでしょう。ピクサーが素晴らしいのは、アニメーションだから、間違えないでね。

▼「ポリリズム」が劇中でかかっている場面

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