2012年10月27日土曜日

"Chasing Mavericks"『マーヴェリックス/波に魅せられた男たち』

本日(10月26日)公開の映画です。

これは、サンタクルーズ出身のサーファー、ジェイ・モリアーティの実話に基づいた物語。ジェイは弱冠15才にして伝説のビッグウェイブ「マーヴェリックス」の危険な波乗りに挑戦し、一度はほとんど溺れ死にそうな目に遭いながら、見事に乗りこなしてサーフィン界にその名を知らしめるようになります。惜しくも2002年、22才の時にダイビング事故で亡くなった彼のことを、サンタクルージャンたちは今も忘れません。



ジェイに扮するのは新鋭のジョニー・ウェストン、ジェイの師匠フロスティ役にはジェラルド・バトラー。バトラーは製作総指揮としても名前がクレジットされていました。監督は『LAコンフィデンシャル』のカーティス・ハンソンと、途中から健康を害した彼の代わりを務めたマイケル・アプテット(『愛は霧のかなたに』)。

「マーヴェリックス」の名前は、サンタクルーズから少し北にあるハーフムーンベイという海辺の町で毎年開催されるサーフィン大会の名称として、知っていました。なんでもとんでもない高波が寄せるところで、双眼鏡などで競技をみまもる見物客たちのいる岸辺まで高波がやって来て、怪我人が出た年もあったりと、毎年ニュースでとりあげらています。ですが、ジェイの時代にはまだマーヴェリックスは噂として存在するだけの、幻の波だったようで、最初に見つけて挑戦したのがフロスティと仲間たちだったことを、この映画を通じて学びました。

映画は去年の今頃、サンタクルーズとハーフムーンベイ界隈でロケ撮影され、私も何ヶ所か撮影見物に行きました。ジェラルド・バトラーにも接近遭遇しましたよ。その時の写真とレポートはこちらにあります。

きっと地元のサーファーたちがいっぱい集まってワイワイ盛り上がりながら楽しめるだろうと思って、深夜0時の先行上映に行ったら、客席は6,7割の入り、10代後半から20代前半の若者たちが大半でした。あの子たちがサーファーなのかどうかは、外見からは判らず。女性の二人連れなどもいたけど、それはバトラーファンかな。上映中は歓声やはやし声がかかることもなく、みんな熱心に画面に見入っていた様子です。ちょっとガッカリ。地元のメディアでは、フロスティの取材記事やニュースなどはそれなりに出たのですけどね。

一方ジェラルド・バトラーは、ジミー・フェロンなどの定番トーク番組に出て、サーフィン場面の撮影で、あわやおぼれ死にかけた時の映像を流したりして、宣伝に努めていました。ロケ撮影の時も感じだけど、とても気さくそうな、楽しそうな人です。サーフィンはにわかじこみだそうですが、なかなか様になっていました。

さて、映画ですが、サーフィン場面は美しく、迫力があり、素晴らしかったです。サーフィンやサーフィン映画に目の肥えた人からも、みんな「どんなサーフィン映画よりも臨場感があった」という感想をあげています。でも、ジェイとフロスティの師弟関係を軸に展開するドラマ部分については、おしなべて「弱い」「ありがち」「薄っぺら」と、辛口な意見が目立ちました。私も、2時間の上映中、かなり退屈してしまいました。なんだか焦点がぼけてて、特に女性キャラがどれも断片的で、彼女たちの立ち位置が最後まで全然見えてこないのに、かなりイライラしました。例えばフロスティの細っこい奥さんが、夫を全面的にサポートしているのか、道楽(サーフィン)に否定的なのか、もっと子育てに協力して欲しいと思っているのか、彼女が登場するごとに見極めようと一生懸命注意を注いでも、さっぱり響いてきません。というか、夫婦の絆がぜんぜん見えない。

ところが意外なことに、一緒に観ただんなはすんごく面白かったそうです。「男はこうでなくちゃ!」だそうです。男の求道映画として観てたんですね。それなら女性キャラがデクのボーなのは、当然か。

この映画が大ヒットして、サンタクルーズがもっと有名になったらいいのにと思うけど、かなわぬ夢に終わりそうです。日本で公開されるかしら?

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8.14.2013

 サンタクルーズの海辺では、夏になると無料の映画上映会があります。
 今夜は『マーヴェリックス』! ジェイとフロスティが乗った波をバックに、鑑賞! これ以上の臨場感はあり得ません!!


 
 この辺りの風景が映る度、みんなでワーワーピーピー盛り上がります。これが欲しかったんですよね、映画館にかかった時も。砂浜は椅子やビーチマットや寝袋(!)を持ちこんだ人々で埋めつくされています。サンタクルーズの映画館に行った総観客数より多いかも!?

2 件のコメント:

Leonidas27 さんのコメント...

 どうも。この映画を検索していてブログを発見しました。当方、サンタクルーズ在住の者です。さっき、トレーダー・ジョーズの隣の映画館で観て来ました。なんだかエミネムが自らが主演したその伝記映画「8マイル」を彷彿としましたよ。要するにスポ根もの。それか、アーサー王伝説におけるマーリンとアーサーの師弟関係のような感触ですね。つまり、一種の神話であり、ファンタジーなわけです。ギリシア神話の英雄伝説にも通ずるものを見出しました。特に英雄が若くして天に召されるところなんかですね。
 思うに、これジェイのフロスティーへの強烈な模倣動機(あなたのようになりたい)を描いていて、それが重要だとなのではないでしょうか。古代ギリシアもまた模倣動機を基盤とした教育に基づいた社会でしたが。

電気羊/e-sheep さんのコメント...

こんにちは。コメントありがとうございます。
サンタクルーズ在住の方ですか! きっとすれ違ったりしているのでしょうね。

なるほど〜。そのように見れば、ピントを合わせて鑑賞できそうです。ありがとうございました。