2017年5月2日火曜日

"Colossal"『シンクロナイズド・モンスター』

Colossalは、でっけーとか大ごととか、そんな意味。

韓国のソウルに怪獣が出現し、アメリカの片田舎にいるアン・ハサウェイは怪物が自分とそっくり同じ動作をすることに気がつく、という荒唐無稽ストーリー。

ニューヨークで酒浸りのパーティー三昧生活を送っていたグロリア(アン・ハサウェイ)は、恋人から愛想を尽かされて部屋を追い出されてしまう。田舎の実家に戻ったグロリアは、幼なじみのオスカー(SNL出身のコメディアン、ジェイソン・サダイキス)と再会して彼のバーでウェイトレスのバイトをはじめる。その頃、世間はソウルに怪獣出現の報に騒然となっていた。グロリアはあるとき、怪獣と自分に、なぜか繋がりがあることを発見する。酔っ払って正体をなくし、公園でくだをまく自分の行動と、怪獣のとる行動が同期しているのだ。


…というあらすじとポスターだけで、もう「なんだこれ、絶対見なきゃ」って思うじゃないですか。
で、観に行くと、途中から肩すかしを食った気持ちになります。でも最後にむっちゃ、スカッとします。

どう肩すかしをくらい、なぜ最後にむっちゃスカッとするかは書きません。それは、この映画の予告編をふくめた宣伝が、意図的にその点をまったく語っていないからです。そこを宣伝すれば、確実に、私みたいな物好き以外の、もっと幅広い客層に訴えるだろうに、あえてしていないのです。最近の、もう全部バラしちゃう宣伝のやり方のアンチテーゼとして。

そして、確かに知らないで観に行った方が、最後のカタルシスが大きいから!

これぐらいは書いても差し障りないと思うけど、怪獣とグロリアの悪癖(酒好きとか自堕落とか無責任とか無軌道とかそういうの)は密接に結びついていて、それで思い出すのが、「ドラえもん」のとあるエピソード。のび太や家族の悪癖(貧乏ゆすりとか)を改めさせるため、ドラちゃんが悪癖をすごく大げさにさせちゃうひみつ道具を使い、本人の自覚をうながすのです。そういうのも、この映画の要素のひとつ。あくまでひとつ。もっといろいろあるの。そして最後に、ちゃんと怪獣バトルもあるのだ。

ストーリーに関係ないトリヴィアなことを書くと、グロリアの使っているノートブックのカバーが北斎の波の図案でした。ノートブック(やケータイも?)のカバーは最近の映画やドラマで、その人物のキャラクター(好みとか)を表す大事な小道具のひとつになってますよね。みなさんはどんなの使われてますか。羊はしまっちゃうおじさん。閑話休題。

あと、やたら辛ラーメンのプロダクト・プレースメントが目立つこと。主人公たちがネットで怪獣の検索をすると、検索サイトの宣伝にでかでかと辛ラーメンが出たり、店に辛ラーメンが置いてあったり。宣伝に乗りやすい私はもちろん食べたくてしかたなくなりました。おいしいのかな。

アンド、アン・ハサウェイすごく良かったです。彼女は目玉がすごくでかいですね。劇場で見るとちょっと怖いレベル(ギョロ目が苦手)。プロデューサーも兼ねています。

本編上映前に、短編がついていました。”5 Films About Technology”という題で、ケータイにまつわるミニコント集なのですが、これもすごくおもしろかったです。ただ、なぜこんな短編が併映なのか疑問に思い、調べてみると、”Colossal”を配給している新興配給会社NEONが映画館で短編を併映する風習を復活させようと試みているそうです。

🎬 ”Colossal”の主演アン・ハサウェイとジェイソン・サダイキスのロングインタビュー
二人はSNLで共演したことがあり、その時から意気投合したそうです。アン・ハサウェイは怪獣映画好きで、お気に入りは『パシフィック・リム』。サダイキスはカンサス出身だから、彼にとってのモンスタームービーは『オズの魔法使い』なんだって(^_^) しかしkaijyuって言葉、すっかり市民権を得ているなぁ。『パシフィック・リム』の恩恵かしら。

🎬 とてもうなずいたリチャード・ローパーによる映画評(英語だけどわりとわかりやすいです)。
  

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