2017年6月9日金曜日

"American Gods" 『アメリカン・ゴッズ』

ケーブル局STARZのテレビドラマで、原作は『コラライン』『スターダスト』のニール・ゲイマン。ゲイマンは製作総指揮もしている。

昨年に製作が発表されてからずっと観たかったのですが、プレミアムチャンネルなのであきらめていたら、日本のアマゾンプライムで観られるじゃないですか! なんか複雑。ぼかしをいくつも入れなきゃいけないのに、よくストリーミングするなぁ。

原作は長いし、一筋縄ではいかない内容なのに、映像化に成功していてすごいです。「物語を物語る」という点では、アメリカのテレビドラマはどんどん小説のレベルに近づいています。小説がテレビドラマに近づいているとも言えるかもしれない。小説を古い神、テレビドラマを新しい神と捉えれば、そのまま『アメリカン・ゴッズ』を体現しているようで面白いです。ムーンが雪を降らすシークエンスが美しくて、特に映像化ならではのCGによる絵作りが白眉。



主人公は、シャドウ・ムーンという名前の、服役中の黒人。あと五日で出所というとき、妻が交通事故で死亡する。出所しても帰る家も仕事もなくしたムーンは、飛行機で知りあったウェンズディといううさんくさい老人に誘われるまま、彼の用心棒になる。

このドラマが「一筋縄でいかない」理由は、ウェンズディが実は人ではなく神だったため。ウェンズデーら古代の神々は現代ではすっかりパワーを失い、一見したところ、底辺を生きる一般の人間にしか見えない。神としての生き残りをかけ、代わりに台頭してきたテクノロジー系の神々に戦いを挑むため、ウェンズディはムーンをお供にアメリカをロードトリップしながら古代の神々を「ポケモンよろしく(byテクニカル・ボーイ)」集めて回る。

ムーン役の人はなじみがありませんが、ミスター・ウェンズディをイアン・マクシェーン、ムーンの妻ローラを『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』のエミリー・ブラウニング、新しい神々のミスター・ワールドを『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でマーティのお父さんだったクリスピン・グローヴァー、メディアを『X—ファイル』のスカリー捜査官ことジリアン・アンダーソンが演じています。メディアはテレビ等マスメディアの神様なので、ルシル・ボール、マリリン・モンロー、デヴィッド・ボウイら毎回ポップアイコンにコスプレして登場するのが、ドラマ版ならではのお楽しみです!

ただ、それ以外の、ドラマオリジナルの部分は、原作よりも視覚的にわかりやすくしてまっていて、その分混沌としたマジカルな雰囲気が減っちゃってて、ちょっと残念。ローラも原作からずいぶん膨らませて、今風の、虚無的なのにしっかり自分を持ってる強い女性になっています。原作は英語のオーディオ版で聴いてたので、最初はローラの声が、女の声色でしゃべるおっさんじゃないので「これじゃない」感が拭えませんでした😅 オーディオで小説を「読む」場合の弊害ですね。どうしても朗読者の色がついてしまう。

ドラマのオープニング映像で、ピラミッドに座っているのがスフィンクスならぬAIBOなのがナイス。

🐇 8話(シーズンフィナーレ)はウサギ(&女神様)がいっぱい!

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