2017年7月1日土曜日

"Baby Driver"『ベイビー・ドライバー』

『ショーン・オブ・ザ・デッド』のエドガー・ライト脚本・監督による、凡百の犯罪アクションとは一線を画す作品。

主人公のベイビーは、『ドライブ』のライアン・ゴスリング同様、犯罪者たちを犯行現場から警察の追跡を振り切ってゲッタウェイさせるドライバー係をしています。どんなときもイヤホンをはめて型落ちのipadから音楽を聴いているのは、子供の時に遭った交通事故で耳鳴りに悩まされるようになったから、という設定。

映画冒頭の、BGM(=ベイビーが聴いている曲。この時はジョン・スペンサー・ブルーズ・エクスプロージョンの「ベルボトムズ」)にピッタリとアクション&カット割りのタイミングを合わせたカー・アクションが、爽快この上ないです。ベイビー(アンセル・エルゴート)は文字通りベビーフェイスで口数も少ない一見人畜無害そうな若者ですが、いったんハンドルを握ってアクセルを踏んだら、誰にもnonstoppableな天才ドライバー。
↑冒頭6分間まるまる観られます!

でもこの映画の見所はアクションシーンだけではなく、意外な方向へ転んでいくプロットにもあります。

犯罪者をクールに描く映画を観るときはいつも高揚と後ろめたさのアンビバレンツな気持ちに襲われますが、この映画はめずらしく因果応報、ギルティ・フリーなスカッとした気分のまま映画館を後にできます。

主人公と、主人公が惚れるダイナーのウェイトレス(リリー・ジェームズ)は終始フラットなキャラクターなんですが、周りを固める、普通なら決まり切った役割を演じるサブキャラたち——ボスのドク(ケヴィン・スペイシー)、武装強盗担当のバディ(ジョン・ハム)とダーリン(エイザ・ゴンザレス)のカップルや凶悪なバッツ(ジェームズ・フォックス)が映画後半で見せる行動は型破りで、キャラクター間の力学が変化しっぱなしのため先が読めずにビックリします。午前中、ネットで『ミニヨンズ』を観たところだったので、ジョン・ハムの強面キャラぶりにギャップ萌え(?)。

車にはまったく無知ですが、最初のカーアクションでベイビーが運転するのはDog approvedのスバルでした。🐶


テキーラからブラーまで、いろんな曲がかかりますが、エンドクレジットはサイモン&ガーファンクルの「ベイビー・ドライバー」。

エンドクレジットが終わって、館内が明るくなっても、もう少し座って余韻に浸っていたくなる、これは映画館で観ないとダメなやつでした。きっと映画館で観てね。(日本では8月公開)


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