2018年1月16日火曜日

『モリーズ・ゲーム』『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』『君の名前で僕を呼んで』



"Call Me by Your Name"
『君の名前で僕を呼んで』
1/15/18 @Nick
⭐️⭐️⭐️1/2

"Your Name"(『君の名は』)と紛らわしい題名ね。体こそ入れ替わらないものの、自分の名前で相手を呼ぶというのが、アイディンティティを交換しあってるみたいだ。

ジェームズ・アイボリーが脚色しているのだけど、イタリアが舞台ということもあり、鑑賞中『眺めのいい部屋』をちらちらと想起していた。
同じぐらいみずみずしい作品でした。おじいさんのアイボリーが、若いときのみずみずしい気持ちを失っていないことに感嘆。そして『眺めのいい部屋』より官能的だった。まあ、もう若くはない我々のような者達が、青い春を懐古するための映画ともいえる。

レディ・バード』『シェイプ・オブ・ウォーター』など、最近、「そ、そこまで!?」と不思議なくらい、ムーブメントになるまでに高く広く評価されているマイナー作品の系列の一本。今のささくれだった濁った空気の世の中で、おいしい酸素のような作品が求められているのだと思う。オバマ政権時代に発表されていたら、ここまで諸手を挙げて迎え入れられていなかったのではという気がしてしょうがない。どれも舞台設定が少し前なのも暗示的だ。(でも『フロリダ・プロジェクト』だって同じぐらいもっと注目されて欲しい…)

最後の方で、オリバー(アーミー・ハマー)が帰ってしまって傷心のエリオ(『レディ・バード』でアナーキスト気取りの高校生役をしていたティモシー・シャラメ)に、考古学者のお父さんが『眺めのいい部屋』のデンホルム・エリオット並の金言を与える。ロビン・ウィリアムズみたいにあったかい目と顔だなあ、と思ったら、『シェイプ・オブ・ウォーター』の科学者役や、『シリアスマン』の主人公を演じたマイケル・スタールバーグだと後で知ってショック。ひげにだまされた…。

ラストシーン〜エンドクレジットの長回しティモシー・シャラメが、超素晴らしかった。

チュッパチャプスってイタリアの飴だったのか。(時代設定は83年)

坂本教授の曲が使われていた。

となりの高齢ゲイカップルが仲良くポップコーンを分けあって食べていた。



"The Post"
『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』
1/13/18 @Cinema9
⭐️⭐️⭐️
おもしろかったけど、せわしない映画でした。
印刷工、あこがれの職業。
年配の観客が拍手〜。

エンドクレジットで、ノーラ・エフロンに捧げていた。




"Molly's Game"
『モリーズ・ゲーム』
1/12/18 @Cinema9
⭐️⭐️⭐️1/2

実在の女性であるモリー(ジェシカ・チャステイン)に対して、とても誠実な映画だった。
これが初監督のアーロン・ソーキンは、大金や自分の人生がかかっていてさえも、クライアントの個人情報を売ろうとしないモリーの高潔さに打たれたという。
それだけでなく、父親(ケヴィン・コスナー)と娘の物語としても、びっくりするほどとても誠実に描いていた。あんなこと言われたら、許しちゃうよね。ソーキンにはローティーンの娘さんがいるらしい。
モリーはもともとモーグルの選手で、オリンピック代表選考のかかる試合で滑走するとき、コースのふもとにいる父親から「テレパシー」で指示を受ける。

すべてを失ったあと、モリーが夜の公園のスケートリンクでスケートをする場面がある。靴を借りるお金すらなくて、800ドルのグッチだかシャネルだかの手袋と引き換えに借りるのだが、日本のリンクだったら、手袋なしではリンクに上げてもらえないのになあと思った。どうでもいいんだけど。

男性優位の裏社会で、いろいろ不当な目に遭いながら(特に最初のボスから)必死に立ち回る主人公像が、非常にタイムリーだった。

イドリス・エルバ(ガンスリンガー)かっこいい。
マイケル・セラが、いつもと毛色の違うリスキーな役柄を演じていて、それが結構すごみを出していた。
クリス・オダウドも出ていたよー。

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